レオパレス21は、入居者サービスや商品開発などで単身女性の入居を意識した取り組みを打ち出す。同社物件の入居者のうち女性は30%にとどまっていることから、新サービスを打ち出すことで新たな需要を掘り起こす。
昨年5月から入居時に壁紙を変えられるサービス「お部屋カスタマイズ」をスタートした。無料で壁紙1面をカスタマイズでき、画鋲や棚の取り付け、落書きもできる。
柄物を含む壁紙は当初の25種類から現在や約80種類にまで増やした。壁4面と天井の壁紙も変えられる「マイコレプラス」、消臭・吸放湿・光触媒セルフクリーニングなどの機能を持った壁紙も選べる「コンフォートプラン」など、有料プランも充実した。13年3月末時点で5714件を契約。女性の契約が約50%となった。
物件の付加価値向上策として、侵入者の検知センサーや火災監視、非常通報を備えたセキュリティシステムの販売も進める。12年9月にシステム設置済みのアパートが10万戸を突破。13年3月末時点では13万6107戸と、管理物件の4分の1にまで増えた。女性の入居率向上や法人の寮・社宅のニーズ取り込みを強化する。
商品面では、昨年12月に社内の女性社員の声を反映したアパート「Arma―L(アルマーレ)」を発売。大型ミラー付きのカウンター型洗面化粧台を浴室近くではなく、居室内に設置する。浴室をコンパクトにすることで、居室面積を広く取れる。単身者向けではめずらしいカウンターキッチンや、ホテルを意識した壁面収納なども標準装備した。深山英世社長は「今期からは『女性マーケット企画グループ』を新設した。女性単身者向けの商品開発を加速する」と話す。