上昇地点数が3倍、地価の下げ止まり鮮明に/13年地価公示

 国土交通省は21日、2013年の公示地価を発表した。住宅地・商業地ともに上昇する県が5年ぶりに現われたほか、商業地ではすべての都道府県の下落率が縮小するなど、リーマンショック以降続いてきた地価下落からの反転が鮮明になった。

 全国平均の下落率は、住宅地1.6%、商業地2.1%だった。下落は5年連続だが、下落率は3年連続で縮小し、09年以降続いてきた下落基調に歯止めがかかっている。圏域別では、底入れが早かった名古屋圏が横ばいとなったほか、東京圏、大阪圏、地方圏のすべてで下落率が縮小した。
 
 上昇地点は2008地点と前年の546地点から3倍超に、横ばい地点は4372地点と前年の1849地点から倍増した。一方、下落地点は前年比2割減の1万8355地点となった。

 地価動向の推移を、年の前半(12年1月~7月)と後半(同7月~12月)とで比べてみると、すべての都市圏で後半にかけて地価が上昇している。マクロ経済の回復や被災地での復興が本格化したことに加え、昨年末に行われた衆院選後に誕生する新政権への期待感も影響した。

 都道府県別では、住宅地で宮城・愛知、商業地で神奈川がそれぞれ上昇に転じた。上昇する県が現われるのは住宅地・商業地ともに5年ぶり。宮城は復興に伴う土地需要が顕在化していること、愛知は自動車関連企業の業績が回復傾向にあることが住宅ニーズを刺激した。

 神奈川は、川崎市内の商業地が2.1%上昇となったことが上昇に寄与した。大規模商業施設がある幸区では、オフィスビルの竣工による業務集積への期待もあり、東京圏では最も高い上昇率11.9%を記録。タワーマンションが林立する武蔵小杉エリアなども高い上昇となった。

 今回の公示地価は、調査地点の選定替え対象となるポイントを例年の2%から4.4%に増やし、市場で取引されることが多い小面積の宅地やマンションに置き換えた。


公開日: 2013年3月21日