国土交通省の不動産流通市場活性化フォーラム(座長=中川雅之・日本大学経営学部教授)の提言がまとまった。
提言では、不動産流通システム改革のための5つの柱として、1.消費者にとって必要な情報の整備・提供。2.不動産価格の透明性の向上。3.先進的な不動産流通ビジネスモデルの育成・支援と成功事例の普及。4.宅地建物取引業者・従業者の資質向上。5.住み替え支援など多様な手段による既存ストックの流動化促進――を掲げた。
提言を実現するための案として、「レインズシステムの透明化を図る仕組み」「成約価格情報、履歴情報を組み合わせた仕組みの提供」「不動産鑑定評価の活用」「インスペクションに関する仕組みの整備」「ストックの再生・循環活用の推進」など多様なテーマが挙がっている。
フォーラムの提言を受け、国交省では不動産情報の整備の具体化策などについて実務者を中心とした委員会を立ち上げるほか、いわゆる「リフォーム仲介」などの普及に向けた協議会を立ち上げ、地方での取り組みを推進することなどを検討している。