日本住宅保証検査機構(JIO)は、中古マンション1戸単位での売買とマンション大規模修繕工事を対象にした住宅瑕疵保険商品で国土交通省から認可を取得した。検査の一部を過去の検査記録で確認するなどでコストを抑え、経年劣化による瑕疵が生じやすい専有部の給排水管路も保険対象に加えた。対象住戸の売り主が宅建業者かどうかで、「宅建業者用」と「個人間用」と利用保険が異なる。大規模修繕向け保険は、共用部分や賃貸共同住宅を対象とする。
1戸単位の売買で加入できるのは、住宅棟が延べ500平方メートル以上もしくは総階数が4階以上で、区分所有部分が5戸以上であることや、新耐震基準に適合した検査済証か建設住宅性能評価書の交付がなされているなどの条件が付く。複数戸を1つの保険契約にはできない。保険期間は引き渡しから5年間。支払い限度額は1住戸1000万円になる。
大規模修繕の保険利用ではJIOへの事業者登録が必要。保険対象物件は住宅棟が延べ500平方メートルか総階数が4階以上で、共用部工事は管理組合(賃貸はオーナー)が発注するなど複数の条件を満たす必要がある。保険支払い期間は2~5年間で、屋根・屋上防水工事で期間延長特約を付帯した保険契約では雨水浸水防水部分の屋根について10年間になる。