三菱地所は、東京・大手町の皇居外苑濠に臨んで建つ「りそな・マルハビル」と「三菱東京UFJ銀行大手町ビル」の2棟のオフィスビルを、国際ビジネスの支援機能やテナントのBCP(事業継続計画)に対応する防災機能を備えた最新鋭のビル2棟に建て替える「大手町1-1計画(仮称)」を発表した。今年度から事業着手し、15年度と16年度の完成を目指す。
JXホールディングスと共同でりそな・マルハビルを建て替えるA棟は22階建て延べ10・8万平方メートル。三菱地所が単独で三菱東京UFJビルを建て替えるB棟は29階建て延べ14・7万平方メートル。いずれも大手町エリアでは最大級のフロア面積を持つオフィスビルになる。
B棟には日本に中長期にわたって滞在する外国人ビジネスマンらの宿泊・ビジネス拠点となるサービスアパートメント120室を設置。世界の大都市に比べて見劣りすると言われる東京の国際ビジネスセンターとしての機能強化に役立てる。
A棟には環境ビジネスの情報交換の場となるエコシティ・センターやランニングステーションなども設ける。
大震災に備え、重油と中圧ガスの双方に対応した非常用発電機を導入して、停電でも72時間の電力供給が可能な体制を整備する。テナント企業の事業の早期復旧や事業継続を支援するとともに、帰宅困難者の一時避難所となる施設も建物内外に設ける。
皇居外苑濠に面する立地を生かし、濠水の浄化施設と大型貯留槽なども設置する。