ジョーンズラングラサール(JLL)がまとめた12年第1四半期の不動産レポートによると、東京のAグレードビルの坪当たり賃料は2万7005円で、前期比0・9%下落した。下落は16・四半期連続となったものの、下落率は4・四半期続けて1%を下回った。空室率は3・4%で、前期の3・6%から低下。割安な賃料で供給される新築ビルの需要は底堅く、12年下期には賃料も回復に向かうと予想した。
大阪のAグレードビルの賃料は1万880円で0・4%下落した。空室率は1・6ポイント減の5・1%。表面上の賃料はほぼ横ばい推移しているものの、フリーレントが依然増加傾向にあることや、13年の大量供給を控えた借り控えなどにより、市場回復までにはまだ時間を要すると見ている。