米格付け会社ムーディーズ・ジャパンは15日、東日本巨大地震によるJリートと不動産会社の格付け上の影響は限定的とコメントした。同社が格付けしている日本の不動産会社は、分散した事業ポートフォリオを構築し、被災地に所在する不動産は少ないことを反映した。
Jリートもポートフォリオ全体で見れば、地震による被災の大きい地域に所在する不動産は取得価格ベースでポートフォリオの0.8%にすぎない。関連する発行体は9社で、物件数では16物件。震災エリアで最も大きなエクスポージャーを持つユナイテッドアーバン投資法人でもポートフォリオのわずか2%にとどまっている。
格付け先のJリートでは、建物が十分な耐震性を備えていたことに加えて、沿岸部に所在する物件がなかったことで、初期確認の段階で地震によって資産が重大な影響を受けた報告はないとした。