S&P/不動産ローン担保証券、デフォルト累計98件

 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は3月10日、日本のCMBS(商業用不動産ローン担保証券)の債務不履行(デフォルト)ローンの回収状況をまとめた。

 それによると、同社が格付けを付与しているCMBSの裏付けローンのデフォルトは、2008年4-6月に1件発生してから昨年12月末までに累計で98件発生している。回収状況は、10年12月末までに1件以上売却されたローン(債権譲渡による回収を含む)の数は64本、裏付け不動産が1件も売却されていないローン数は34本だった。回収が進んだ64本のうち41本は、12月末時点で回収活動が完了している。

 回収が完了した41本のうち、31本は証券化対象部分のローンが全額回収されたのに対して、10本は元本の毀損が発生。平均回収率は93%、加重平均回収率は89%だった。


公開日: 2011年3月10日