太陽光搭載住宅、年間光熱費が5万7000円黒字に 積水化学工業住宅カンパニー調べ

 積水化学工業住宅カンパニーはこのほど、09年に同社住宅に入居した顧客を対象に、太陽光発電(PV)の実邸調査を行った。余剰電力の買取価格引き上げやPVの大容量化が光熱費に与えた影響を検証した。

 09年に20%だった光熱費ゼロ住宅は、10年には73%と、一気に割合が上がった。余剰電力買取価格の1kwh当たり2倍の48円に上がったことや、同社がPVの大容量化を進めていることなどが奏功したと考えられる。容量別に見ると、3kw未満が42%、3kw台64%、4kw台79%、5kw台86%、6kw以上86%となった。当然、大容量を搭載した住宅が高い傾向にはあるものの、3kw未満でも42%が光熱費ゼロを達成し、6kwでも100%ではない点を考慮すると、住人の省エネ行動によっても左右することがわかる。

 平均搭載容量は4・4kw。年間発電量は4980kwh、約30%に当たる1500kwhを自家消費し、残りの3480kwhを余剰電力として売電し、16万7000円を得ている。購入電力金額の平均値は11万円で、光熱費は5万7000円の黒字となっている。

 調査は、09年に入居した同社のオール電化・PV搭載住宅に住む居住者に対して、10年1年間の電気料金や発電量に関する調査依頼を郵送。ウェブで回答してもらった。有効回答数は1142件。


公開日: 2011年3月1日