ムーディーズ・インベスターズ・サービスは9月7日、アジアマネーが日本の不動産に向かう様子が、実際のCMBSローンの償還を通じてみられるとした。中国不動産市場の過熱感、日本に対する法体系・インフラを含めた安心感を背景に安全資産としての相対的な価値を見出す向きが出てきたことを反映しているといい、こうした動きが不動産取引を加速する一因になると同時に、CMBSボロワーの出口戦略の一つとしても期待されているという。
既存のCMBS裏付けローンにおいても、裏付け不動産を私募不動産ファンドや不動産会社など第三者に売却することよって、期限、もしくは期限到来前に返済する動きが増えているとも指摘。こうした活発化の兆しのある日本の不動産取引を概観し、CMBSの裏付けローンの償還に対するストレスを緩和する可能性があるとコメントした。