老朽化したマンションの再生を促進するための制度研究を行う「老朽化マンション対策会議」が9日に設立総会を開いた。学識者やマンション管理組合役員、大手デベロッパーなど70~80会員でスタートし、マンション関係者のネットワーク化と情報共有を進める。マンション建て替え、大規模修繕に関連する諸問題を研究・検討してシンポジウムなどでアウトプットするほか、政策提言も行っていく。
検討課題は、建て替えや大規模改修といったマンション再生を促進するための制度改正や再生を実現するための資金調達手法、区分所有者視点で見た建て替え・改修事業推進体制の構築といったテーマが柱。制度改正では、区分所有法やマンション建替え円滑化法の見直し、既存不適格物件などの特別緩和措置などを検討していく。
会長には日本IBMの椎名武雄名誉相談役が就任。椎名会長は、「オフィスは欧米と比較しても遜色ないが、住居にするとはるかに劣る場合が多い。規制は国民を守る面もあるが、阻害している面もある。住居に関しては特に多いのではないか。どうやって住みよい街づくりに寄与できるかを考えていきたい」と述べた。