新築マンション価格、首都圏は年収の8倍に/東京カンテイ

 首都圏の新築マンションは高額化が進み、中間所得層は求めやすい中古マンションに流れる。東京カンテイがこのほど発表した2009年の「マンション年収倍率調査」からはそんなシナリオが浮かびあがってきた。

 マンション年収倍率は、各都道府県の新築マンション平均価格(70平方㍍換算)を内閣府のデータに基づいた平均年収で割って算出する。例えば、平均年収が600万円、平均価格が2400万円では年収倍率は4・00倍となる。倍率が低いほど買いやすいことを示す。

 首都圏1都3県の新築マンション年収倍率は、前年比0・45ポイント拡大の8・17倍と同社が適正水準とする5倍を大きく上回っている。年収は前年比微増だったものの物件の価格上昇率がそれを上回った。東京都では10・02倍と始めて10倍を上回った。

 マンション市況が冷え込む中で価格が上昇した要因について同社は、①戸当たりのグロス価格抑制のため専有面積を縮小した結果、面積単価が上昇した②交通利便性、事業集積性に優れた「売れる立地」に限定して供給が進んだことなどを挙げている。

 一方、築10年物件の流通価格をもとに算出した中古マンションの年収倍率は、首都圏では前年比0・47ポイント縮小の5・22倍となった。新築マンションとの年収倍率の差は08年には2・03ポイントだったが、09年は2・95ポイントと大幅に拡大している。

 「年収倍率で見ると一般勤労者にとって中古マンションは明らかに取得しやすい状況」(同社)。同社では、グロス価格を抑えるために専有面積を縮小したり、人気立地にしぼってマンションを供給する動きは当面続くと見ており、新築マンションの年収倍率は拡大する可能性があると指摘している。


公開日: 2010年5月10日