首都圏中古マンション、08年度は成約2年ぶり増加

 首都圏中古マンションの成約件数が、2008年度は2年ぶりに前年度を上回ったことが(財)東日本不動産流通機構の調べでわかった。新規登録価格(売出価格)が3年ぶりに下落するなど、物件に値ごろ感が出てきたことが需要を押し上げたと見られる。もっとも増加率は前年比0・7%と、同5%台での増加を続けていた05-06年度の水準には遠い。

 08年度の成約件数は2万8877件(前年比0・7%増)。神奈川、東京の成約が前年比1-3%増えた半面、千葉と埼玉では同3ー4%超下落したため全体では小幅な増加率となった。明暗が分かれた背景は、(1)物件取得を考えていた1次層が価格調整の進んだ都内などに流れたほか、(2)郊外に多い新築再販マンションの大幅値引きで中古の割安感が薄れたことなどが推測できる。


公開日: 2009年4月30日