健美家/首都圏のタイプ別投資用物件動向を調査、利回りは総じて10~12%

 不動産投資用の収益物件検索サイトを運営している健美家(東京都港区、萩原知章社長)は4月21日、同社に登録された物件(流通物件)と問い合わせがあった物件(検討物件)の1月~3月の首都圏の動向調査をまとめた。対象は、(1)区分マンション(2)1棟アパート(3)1棟マンション(4)1棟ビル――の4種類。

 調査によれば、区分マンションの流通件数は、前年同時期より35%減少し、2592件だった。価格は1043万円(同33%減)で投資利回りが10・69%。検討物件の価格は838万円(同5・6%減)で投資利回りが12・54%となった。流通物件・検討物件の両方とも投資利回りは前期(08年10~12月期)からほぼ横ばいに推移。

 1棟アパートの流通件数は、前年同期比7・5%減少し3952件。価格は同11・9%減少の5589万円となり、投資利回りは10・23%。検討物件の価格は3960万円(同2・8%減)で、投資利回りは12・33%だった。流通・検討の両物件とも投資利回りは前期比横ばいに推移しているが、流通物件の価格は前期比48・5%増え5589万円となり、前年同時期から下落傾向にあった価格が上昇に反転した。

 1棟マンションの流通件数は、前年同期比8・7%減少し2610件。価格は同2・2%減の1億7515万円となった。その投資利回りは9・05%。流通物件の価格は1億3553万円(同2・2%減)で、投資利回り10・40%だった。流通物件の投資利回りは前年同期から右肩上がりで上昇し、検討物件は前年同期から上昇と下落を繰り返しながらも傾向線を引くと緩やかに上昇している。

 1棟ビルは、流通件数が前年同期比19・4%減少し913件だった。価格は同11・4%増加し2億5469万円となった。投資利回りは10・01%。検討物件の価格は、1億8490万円(同8・6%増)で、投資利回りが11・57%だった。投資利回りは、検討物件が08年7―9月期からほぼ横ばいに推移し、流通物件は7―9月期から上昇幅を拡大している。価格は、流通物件が昨年7―9月期から上昇に転じピーク(08年4―6月期)の2億5991万円に迫る。検討物件の価格は、昨年4―6期に1億4996万円まで大きく下落したものの、その後持ち直しを維持している。


公開日: 2009年4月22日