マンション購入検討者のうち、物件価格を「高い」とする回答が今年1月に比べ大幅に減っていることがアトラクターズ・ラボ(東京都千代田区)の調査でわかった。1年後の住宅価格が「下がる」も同様に減っていることから、同社では「販売価格の割高感が薄れ、将来の先安感にも反転の傾向が見られるようになった」としている。
1月調査時は「高い」とする回答が全体の43・9%を占めたが4月調査では7・8ポイント減の36・1%まで縮小した。一方、「どちらでもない」は52・4%(前回調査比7・4ポイント増)、「安い」は11・4%(同0・4%増)とともに増加。割安を実感するほどではないものの、手の届く価格水準まで価格調整が進んでいることがうかがえる。
また、1年後の住宅価格についての質問では、「下がる」が前回調査から18・5ポイント減の58・4%となるなど先安感も後退している。ただ、下落予想が依然として高水準である現状に変わりはなく、多くの消費者が模様眺めから抜け出せない状況が浮き彫りになった。なお「横ばい」は26・3%(8・4ポイント増)、「上がる」は16・2%(11ポイント増)だった。
販売センターへの訪問件数を「3件以上」とする回答は45・8%(同11・1ポイント増)と購入マインドは回復基調にある。さらに、物件契約者を対象にしたアンケートでは、購入価格は「希望予算より250万円以上上回った」とする答えが54・2%と、「希望通り」の41・0%を大きく上回っている。
購入者への意識調査は、同社が四半期ごとに実施しているもので今回で5回目。同社が運営する住宅購入検討者向けウェブサイト「住まいサーフィン」の会員166人を対象にした。