(社)全日本不動産協会東京都本部(川口貢本部長)は12月4日、東京都千代田区の全日東京会館全日ホールで全日東京アカデミー開校記念講座を行った。「全日東京アカデミー」は、会員及び東京都民に対する総合的な研修を継続することを目的にした総合研修機関として、同本部が立ち上げたもの。
挨拶した川口本部長は「都民対象のセミナーはすでに行ったが、従業員を対象にしたものは今回が初めて。この“全日東京アカデミー”を通じて都民の住生活向上に寄与したい」と期待を語った。
会員から要望の多かった中堅社員向けの賃貸業務コース研修を実施。その1回目として、ダンコンサルティングの塩見哲氏を講師として「21世紀の時代認識と中小不動産会社のビジネス展望」と題した講演会を行った。塩見氏は「新しい時代に対応するには意識改革が必要になる。個人の意識の集合体が“社会”であり、経営は社会について行かなくてはならないので、常に個人の意識を見ていなければならない。いまは人口減少時代へ向かう分岐点。すごく大きな意識改革が必要になる」と環境変化への対応を参加者に求めた。
12月13日には第2回の研修として、「事例に基づく賃貸物件トラブル対処法について」をテーマに山下・渡辺法律事務所の渡辺晋弁護士を招いて講演会を行う予定。また、2月には売買業務コースの研修もスタートする予定だ。
また、会場には来日中の全米リアルター協会(NAR)のパトリシア・コム会長も訪れた。コム会長は「日本を訪れたのは初めてだが、大変美しくて感動している。特に東京は大変すばらしく、住むのにも、不動産業を営むにも適した場所ではないか」と、参加者に語りかけた。