【連載】不動産の実務を探る、畑中学□31□、取引に必要な書類の準備、被後見人の不動産で勘違い、誰の押印、印鑑証明か
成年被後見人の印鑑証明書は市区町村役場では取得できない。その理由は被後見人となった時点で、主な手続きは後見人の実印と印鑑証明書で代替できるため、市区町村役場にて印鑑登録が抹消されてしまうからだ。司法書士や土地家屋調査士は当然このことを知っているが、不動産会社の人はこのことを意外に知らない人が多い。このことが勘違いやトラブルにつながることがある。
一昨年このようなことがあった。
筆者は売り主が ...