その他
連載
弁護士・金子博人の重要判例ピックアップ(156)、賃料増減訴訟の確定賃料額の規範、増額請求権が発生した時点に限られる
【はじめに】
本件建物賃貸借は昭和48年10月賃料月額60万円で開始、平成6年1月1日以降は月額300万円としていた。賃借人は平成16年3月29日に同年4月1日から月額240万円に減額する旨を意思表示し、平成17年6月、「本件賃料が平成16年4月1日から月額240万円であること」の確認を求め訴訟提起(前訴)した。
賃貸人は訴訟係属中の平成17年7月27日、同年8月1日から賃料を月額320万22 ...